マリナーズは、イチローが球団の特別アドバイザーに就任し、今季の残り試合には出場しないと発表しました。

ただし、現役引退ではなく、チームに同行し試合前の練習にも参加を続けながら、チームをサポートするということです。


 この日が来る時は僕は辞める時だと思っていました。その覚悟はありました。この時間は僕の18年の中で最も幸せな2カ月だったと思います。その上で短い時間でしたけど、監督はじめチームメートになりましたし、、大好きなチームです。そのチームがこの形を望むならそれが一番の助けになるのであれば、喜んで受けようという経緯です。

引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180504-00000071-spnannex-base
この契約を後押ししたものを聞かれたイチローは、「まず3月頭の時点でこのユニフォームを着られることは想像していませんでした。だから、マリナーズと契約してから今日まで毎日がボクにとってはギフトを贈られているようなもので、本当にハッピーでした。今日もそうです。とにかくハッピーで、毎日、家から球場までの道のり、帰り道、ユニフォームを着ていられる時間、毎日、かみしめていました。それが終わってしまうのかなぁということも考えました。これが大好きでない人達であったらこの決断はできなかったと思います。だから、後押しという意味ではチームメイトと言えるんじゃないですか」

マリナーズのジェリー・ディポト(Jerry Dipoto)ゼネラルマネジャー(GM)は、「われわれは、イチローがフィールド外でこのチームにもたらしてくれるすべての価値を確保したい」とすると、「この新しい役割は、それを成し遂げる一つの手段だ。それは時間の経過とともに進化していく一方で、重要なのは球団内でのイチローの存在感と選手やスタッフと共に過ごす時間が、試合での勝機を高めるということだ。それが球団とイチローにとっての最優先事項だ」と語った。

引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180504-00000007-jij_afp-base
今季最後のプレーとなった2日(同3日)のアスレチックス戦は「9番・左翼」で先発出場し、3打数無安打、1四球1得点だった。試合後、節目の試合でしか観戦しない弓子夫人が、クラブハウスの外でイチローを待っていた。2人は歩み寄って抱擁。笑顔の夫と対照的に、孤高の天才を支え続けてきた妻の目は充血していた。


試合には出場しないものの練習は続けるという異例の形となりました。

ディポトGMはイチローのクラブハウスでの存在、他の選手に与える影響を高く評価しているようですし、可能な限り現役を続けたいイチローの意思を尊重しつつ、ロースターからは外れてチームをサポートしてもらうということで丸く収まったといえるのではないでしょうか。

フィールド上で25人枠にふさわしい貢献ができないにもかかわらず、球団のレジェンドであることが理由で球団が決断できず、メディアやファンからの批判にさらされ続けるという状況が最悪のパターンでしたから、それを回避できて良かったと思います。

現役続行ということですが、マリナーズに故障者が出るまで契約がなかったこと、ほぼ丸1年のブランクになることを考えると、実質メジャーリーガーとしてのイチローはこれで終わりとなりそうです。

ただし、マリナーズは来季の開幕戦を日本で行います。日本での開幕戦ではロースターが25人から28人に拡大されますので、イチローがメンバーに入る可能性は十分あると思います。

そこがイチローの引退試合になるかもしれません。実際にそうなるかはイチローの気持ち次第です。