Jonny's journey.#RaysUp pic.twitter.com/blxHTuyHND
— Tampa Bay Rays (@RaysBaseball) 2018年4月26日
レイズのジョニー・ベンタースが3Aからコールアップされ、2012年10月5日以来2028日ぶりとなるメジャーのマウンドに上がりました。
オリオールズ戦の6回裏に登板して、クリス・デービスをサードゴロに打ち取りました。
Three Tommy John surgeries.
— MLB (@MLB) 2018年4月26日
2,028 days between his last @MLB game.
Jonny Venters. Comeback complete. pic.twitter.com/0OZkmCFheQ
ブレーブスで最後に登板したおよそ5年半前の2012年10月5日の試合は、ナ・リーグのワイルドカードゲームで、チッパー・ジョーンズの現役最後の試合でもありました。そのチッパー・ジョーンズは引退後5年が経ち、今年1月に殿堂入りを果たしています。
また、今年2月にベンタースの復活への道のりを取り上げたMLB公式サイトの記事によると、ベンタースが最後にメジャーで登板した時には、2人の息子のうち1人はまだ小さく、もう1人はまだお腹の中にいました。それが今では6歳と4歳になりました。
それぐらい長い月日が経ったということです。
ベンタースはマイナー時代の2005年、20歳の時に最初のトミー・ジョン手術を受けました。
その後、2010年の4月にメジャーデビューし、いきなり79試合で防御率1.95と活躍。2011年も85試合に投げ防御率1.84と大車輪の働きを見せました。2012年も66試合に登板しましたが、左腕が悲鳴を上げ始め、DL入りも経験。
そして、2013年のオープン戦の登板で左肘の靭帯を断裂し、2度目のトミー・ジョン手術を受けることになりました。
2014年の8月にようやく打撃練習で投げられる状態になりましたが、その7球目を投げたところでまた靭帯を痛め、3度目のトミー・ジョン手術を受けることになってしまいました。
2014年いっぱいでブレーブスはベンタースをリリースし、2015年にレイズがマイナーの2年契約を結びました。
2016年の6月にはマイナーでのリハビリ登板を開始できるまでになり、最初の登板では1回を無失点に抑え、速球は94マイルを計測していたということです。しかし、5試合目の登板でまたも肘を痛めてしまいます。
さすがにこの時はベンタース自身ももう終わったと思ったそうですが、不幸中の幸いで靭帯そのものに損傷はなく、断裂した腱を靭帯に再縫合することで復帰できる可能性があるという診断でした。
ベンタースは駄目でもともとの精神でこの3.5回目のトミー・ジョン手術を受け、最後のチャンスにかけました。そして、昨年マイナーで24試合に登板して防御率2.28という結果を残し、今日奇跡的な復活のマウンドに上がったというわけです。
普通の人間なら諦めてしまうであろう長い長いリハビリを不屈の精神で乗り越えたベンタースは尊敬に値しますし、最後までチャンスを与え続けたレイズも素晴らしいと思います。
子供たちにメジャーのマウンドで投げる姿を見せることができて良かったなと思いますし、今度こそ再発することなく投げ続けられることを願っています。