フィリーズのトッププロスペクト、スコット・キンガリーが6年2400万ドル+球団オプション3年の長期契約を結びました。

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メジャーデビュー前の選手が長期契約を結ぶのは、2014年にアストロズのジョン・シングルトンが5年1000万ドルの契約を結んで以来、史上2人目。

年俸の内訳は次の通りです。2024年から2026年までがオプションで、すべて行使されると9年総額6500万ドルとなります。

サインボーナス:150万ドル
2018年:75万ドル
2019年:125万ドル
2020年:150万ドル
2021年:400万ドル
2022年:600万ドル
2023年:800万ドル
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2024年:1300万ドル
2025年:1400万ドル
2026年:1500万ドル
(バイアウト100万ドル)

二塁手のキンガリーは、2015年2巡目指名の23歳。右投げ右打ち。MLB公式サイトで全体35位、ベースボールアメリカで全体31位という評価のトッププロスペクト。

昨年は、2Aの69試合で.313/.379/.608、18本塁打、19盗塁、3Aの63試合で.294/.337/.449、8本塁打、10盗塁でした。2016年はA+、2Aの計131試合で5本塁打だったのが、2017年は132試合で26本塁打と長打力が飛躍的に向上しました。

今年のオープン戦では、53打席で.392/.415/.725、4本塁打、4盗塁と猛打を振るっています。

フィリーズの二塁はレギュラーとしてシーザー・ヘルナンデスがいるため、キンガリーは内外野のさまざまなポジションで起用させる見込みです。

マイナーでは、去年ショートで2試合、サードで4試合守った以外はすべてセカンドで起用されています。オープン戦ではセカンド、ショート、サード、センターで出場しています。

今後1つのポジションに固定されるとすれば、最も可能性が高いのはサードでしょう。レギュラーのマイケル・フランコは2年続けて成績を落としており、期待に応えることができていません。今年も開幕から結果が出ないようだと、キンガリーに取って代わられる可能性もあると思います。

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フィリーズとしては、メジャーデビュー前の選手に長期契約を与えるのはもちろんリスクもあります。しかし、失敗に終わっても6年2400万ドルならフィリーズにとってはそれほど大きなダメージにはなりませんし、割安な年俸で最大9年保有できるメリットの方がはるかに大きいでしょう。

キンガリーも、メジャーで結果を残す前から2400万ドルという人生を変えるお金を手にすることができました。しかし同時に、もっと高額の年俸を稼ぐチャンスを失ったのも事実です。

この長期契約を結んでいなければ、ブレーブスのロナルド・アクーニャのように、保有権を1年伸ばすために開幕はマイナーでスタートすることが確実でした。

各球団は、FAのベテラン選手には金を出し渋る一方で、プロスペクトに対してはサービスタイムのコントロールで保有権を伸ばすという選択肢を持つことで契約延長の交渉を有利に進められるという、球団側に有利な現状のシステムが現れた今回の長期契約と言えるのではないでしょうか。