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昨日、マイナーリーグが今季から導入される新しいルールを発表しました。

参考今季からマイナーで、延長戦はランナー二塁から開始、15秒のピッチクロックなどの新ルール導入

その中には、トリプルAとダブルAでのピッチクロックのルールの変更も含まれていました。2015年からこの2つのレベルでは20秒のピッチクロックが採用されていますが、これをランナーなしの場面では15秒に短縮するというものです(ランナーありの場合は20秒のまま)。

アドバンストAレベルのフロリダ・ステート・リーグでは、2016年から15秒のピッチクロックが使われています。

ジョン・ローゲリーという人の調べによると、フロリダ・ステート・リーグでは15秒のピッチクロックが始まった2016年には、前年よりも投手が故障者リスト入りする回数が増えたそうです。


その一方で、同じレベルのピッチクロックのないリーグでは故障者リスト入りの回数は増えていません(むしろ減っています)。

ただし、フロリダ・ステート・リーグで故障者入りの回数が増えたことに、15秒のピッチクロックがどれほど影響を与えたのかは定かではありません。ピッチクロックと関係のない2015年も前年から故障者リスト入りの回数が増えていますし、偶然の可能性もあります。

また、Orange County Registerの記事では、投球間隔が20秒以下になれば、投手の腕の筋肉の疲労が回復しにくくなるという大学の研究があることが紹介されています。

故障のリスクについて、マイナーリーグベースボールのパット・オコナー社長は楽観的な見通しを述べています。

一つには、マイナーの選手にとってピッチクロックは新しいものではなく、すでに適応する時間があったこと。そして、オコナー社長によれば、マイナーの投手たちは現在も12秒から14秒の間隔で投球を行っているということが理由です。

さらに、ピッチクロックなどの試合のペースに関する策については、メジャーの30球団も了解しており、選手の健康に悪影響を及ぼすことを球団は行わないだろう、としています。

ピッチクロックはいずれメジャーでも導入される可能性が高いと考えられるので、投手の健康への影響は重要なテーマでしょう。今後も注視しておいたほうがよさそうです。

Photo: Rich Renomeron