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昨日、昨年ワールドチャンピオンに輝いたアストロズがホワイトハウスを訪問しましたが、カルロス・コレアは「家庭の事情」で同行しませんでした。

昨日の記事では、コレアが同行しなかったのは、故郷プエルトリコが昨年9月にハリケーン・マリアで大きな被害を受けた際の政府の対応に不満があったからかもしれないと書きました。

AP通信は今日、ホワイトハウスを訪問しなかったことに政治的な意味はないというコレアの発言を伝えています。

コレアとその家族、そしてフィアンセは、プエルトリコに救援物資を送るための作業の手伝いをしていたということです。

「政治とかそういうものには関係ない。ただオフの日が、困っているプエルトリコの人々を助けることができる完璧な日だった」

それと同時に、このようなことも話しています。

「自分はヒューストン・アストロズだけを代表しているわけではない。家族だけを代表しているわけではない。プエルトリコに暮らすアメリカ国民の代表でもある。ただプエルトリコで何が起こっているかを知ってほしいんだ」

”プエルトリコに暮らすアメリカ国民”という部分に、プエルトリコの人々のことも同じアメリカ国民として真剣に考えてほしいという思いが表れています。プエルトリコはアメリカの自治領で、住民はアメリカ国籍を有します。

ハリケーンがプエルトリコを襲ってから約6か月がたちますが、いまだに電気が使えない地域が10%以上あるそうです。

「去年チームとして素晴らしい年になったこと、ヒューストンの街にもたらすことができたものが理由で、チームとしてそこを訪れる時に、大統領にプエルトリコについての話をするのは正しくないと思った。ホワイトハウスに招かれたことは光栄だ。第二の故郷であるヒューストンに対するすべての援助について、そしてプエルトリコに対するいくらかの援助について、大統領に感謝したい。しかし、プエルトリコはまだ助けを必要としている」

コレアはハリケーン・ハービーで大きな被害を受けたヒューストンに対する援助は”all the help”と表現し、同じようにハリケーン・マリアに襲われたプエルトリコへの援助は”some of the help”と表現しています。

政治的な意味はないと話しているものの、政府のプエルトリコへの支援に不満を抱いていて、プエルトリコの現状について真剣に考えてほしいという思いで、ホワイトハウス訪問の日に救援物資を送るための作業を手伝いに行ったのは間違いないでしょう。

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ちなみにトランプ大統領を睨むような表情が大きく取り上げられたアルトゥーベ。

これについて記者に聞かれると、「大統領が話していた。自分にどうしろと言うんだい?ただあそこに立って聞いていただけだ。あの場にいられて光栄だった。行きたくなかったのなら、行かないよ。大統領の後ろに立っていて、世界で最も重要な人間の一人だった。大統領が話しているときに、笑ったり馬鹿なことをするわけにはいかなない。話を聞かないといけない」と答えたようです。

そして自身のツイッターにも、ワールドチャンピオンのトロフィーを厳しい表情で見つめる自分の写真を載せ、「トロフィーが嫌い(笑)」と書いています。トランプのことを鋭い目つきで見ていたけど、別に敵意があるわけじゃないよということでしょう。

写真だけじゃなく映像で見てもトランプをよく思っていないんだろうなと感じましたが、まあ本人がこう言っているのでそういうことなんでしょう。

Photo: Keith Allison