16788217959_652e6fa9a0_z

フライボール・レボリューションの理論に基づき、打撃の意識やスイングを変えたという選手がまたいましたので紹介します。

1人目はジャインアンツの外野手マック・ウィリアムソン。

ウィリアムソンは2015年にメジャーデビューし、通算92試合の出場。昨年は28試合で.235/.288/.397、3本塁打という成績でした。

NBC Sports Bay Areaの記事によると、ウィリアムソンはこのオフ、ジャスティン・ターナーを指導した打撃コーチのダグ・ラッタの下で新しい打撃フォームの習得に取り組んだということです。

「これまでは肩や手がかなり動いていてスイングが遅れていた。単純にスイングをしてボールを捉えるということができていなかった。そういう不必要な動きを落ち着かせようとしているんだ」

本人のコメントにはフライとか打球角度という言葉は出てきませんが、同じコーチに指導を受けているわけですから目指すところは変わらないでしょう。

打撃フォームの変化を比べてみます。

これが2016年7月のホームラン。



そしてこれが今年のオープン戦のホームラン。


手の位置が下がって、バットの余計な動きがなくなり、左足を大きく上げるようになっています。

ターナーと比べると、同じ人に指導を受けたのがよく分かります。

ウィリアムソンはマイナーで25本塁打を放った年もありましたが、昨年はメジャーでゴロ率60.5%と素材を活かしきれていません。

オープン戦ここまでの成績は、8試合で打率.421、3本塁打、OPS1.368とスイング改造の効果が出ています。

ポジションはセンターを守ったことがなく、ジャイアンツの外野の両翼はハンター・ペンスとアンドリュー・マカッチェンで埋まっているため、開幕はマイナーでスタートするかもしれません。

ウィリアムソンは「長年の癖を治そうとしている。だから、数週間で起こるものじゃない。1か月か2か月でなりたい自分になることが目標だ」と話しています。

***

2人目はブレーブスのクリスチャン・コロン。

2014年にロイヤルズでメジャーデビュー。昨年途中にはDFAされマーリンズに移籍。通算142試合出場で.252/315/.315、1本塁打という成績です。オフにブレーブスとマイナー契約を結びました。

オープン戦ここまで7試合で打率.357、1本塁打、OPS.971とよく打っています。

コロンは「スイングにかなり力を入れて取り組んできた。打球角度についてのやつだ。それを少し取り入れようとしている。自分がどういう選手でどういうアプローチをしてきたかを忘れることなく、時にはボールに角度をつけて打とうとしている。うまくいっているよ」と話しています。

コロンはダグ・ラッタのような外部のコーチに指導を受けたわけではなく、ブレーブスのケビン・サイツァー打撃コーチやホセ・カストロ打撃コーチ補佐とスイングの修正に取り組んでいるようです。

映像は後ろからのものしか見当たりませんでした。これはマイコラスから打ったホームランの動画。

以前の動画と見比べてみてもそれほど大きな違いがあるようには見えませんでした。コロンはがらっとスイングを改造するというよりも、意識の変化という面が大きいのかもしれません。

ブレーブスの内野のバックアップはオプション切れのチャーリー・カルバーソンが開幕メジャーで迎えると見られるため、コロンはマイナースタートになりそうです。

しかし、二遊間を守れてパンチ力がつけばメジャーでの出番も必ずあるでしょう。

***

これまで、フライボール・レボリューションの考え方に基づきスイングや意識を変えた選手として、今回の2人の他にもメッツのフアン・ラガレスやヤンキースのブランドン・ドルーリーを紹介してきました。

参考メッツのラガレスがスイング改造 マルティネス、テイラーに続けるか?

参考:ヤンキース移籍のドルーリーもフライボール革命を取り入れてさらなるブレイクを目指す

他にもいるはずですが、確認できているのはこの4人です。

この中からジャスティン・ターナー、J.D.マルティネス、クリス・テイラーのように大化けする選手は現れるのでしょうか。注目しておきたいと思います。

Photo: Dave R