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レンジャーズは今季6人制ローテーションを採用する予定です。

MLB公式サイトの記事によると、エースのコール・ハメルズは6人制ローテに否定的な意見を述べました。

「それはベースボールの一部ではない。新しい分析的な側面によって一から作り直そうとしているのは知っている。しかし、マイナーから5人ローテで投げてきたし、5人ローテで投げるように体や調整方法が出来上がっている。どのように試合の準備をし、コンディションを整えるかという精神的な問題だ。6人ローテは大学で投げるようなものだ。自分にとってMLBはそういうものではない。良き先輩たちから学んできたものではない。そのようなやり方のために自分は投げるわけではない」

たしかにずっと5人ローテでやってきたわけですから、拒否感があるのは理解できます。

ただし、ダラス・モーニングニュースの記事によると、6人全員が同じ順番で投げ続けるわけではありません。中4日ではなく中5日で投げさせることが一番の目的で、連戦が続く時に6人目が加わる形です。

したがって、6人制ローテというよりも、中5日ローテと言った方がよさそうです。ジェフ・バニスター監督は、プラン通りにいけば6番目の投手はシーズンで14~16回の先発になると話しています。

ハメルズに関しても、過去3年のデータでは、中4日で平均6回1/3、防御率3.96に対し、中5日では平均6回2/3、防御率2.67という数字が出ているようです。

7年連続で200イニング以上投げ続けてきたハメルズも、去年は故障で24先発、148イニング、防御率4.20に終わりました。ちょうどいいタイミングだと思うのですが、中4日の5人ローテにはこだわりがあるのでしょう。

今回の発言を読んだときに思い出したのは、2012年にメジャーデビューを果たしたばかりのブライス・ハーパーに対してハメルズが故意死球を与えたときのことです。

故意にぶつけたことを認めたハメルズは「そのようなことを見て育ってきた。昔からあった。だから昔からのベースボールを続けようとしただけだ。中にはそういうことをしなくなっている人もいるからね。…”メジャーリーグへようこそ”ってことだよ」とコメントしました。直後にハメルズは5試合の出場停止処分を受けています。

ルーキーに対してわざとぶつけることが昔からよくあったのか知りませんし、自分は「何言ってんだこいつ」としか思いませんでした。報復死球もそうですけど、昔からある風習でもおかしいものは変えるべきだと思うので。メジャーリーグへようこそ、で故意にぶつけるのは意味が分かりません。

この話も併せて考えると、ハメルズは”昔ながらのベースボール”というものにかなりのこだわりがあるみたいですね。

Photo: Keith Allison