米大リーグ選手会は大リーグ機構(MLB)に対し、マーリンズ、アスレチックス、パイレーツ、レイズの4球団が所得分配金をチーム強化のために使用していないとして不服を申し立てたと27日、AP通信が報じた。

 今オフ、元ヤンキース主将のジーター氏が最高経営責任者(CEO)に就任したマーリンズは、昨季のナ・リーグ最優秀選手のスタントンら主力を次々とトレードで放出した。パイレーツもエースのコールらをトレードするなど4球団は昨季の年俸総額が高くないにもかかわらず、補強に消極的とされる。MLBは「申し立てを受けたが、メリットはないと思っている」との声明を出した。

 メジャーでは資金力が潤沢な球団から乏しい球団に収入の一部を回す所得分配制度が導入されている。労使協定には所得分配金を戦力アップに使わなければならないとの規定がある。


選手会は先月、パイレーツとマーリンズに関してレベニューシェアリングの分配金を適切に使っていないのではないかと懸念を表明していました。今回は、正式な形でMLB機構に対して不服を申し立てた形です。

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タンパベイ・タイムズの記事によると、レイズはレベニューシェアリングによって1年でおよそ4500万ドルを得ているということです。

レベニューシェアリングで分配されたお金は、”フィールド上のパフォーマンスを改善する”ために使わなければならないと定められています。ただし、必ずしも年俸総額に反映させなければならないわけではなく、選手育成のための人材や施設への投資に使うことも可能です。

選手会が不服を申し立てた4球団の今年の年俸総額は、昨年よりも大きく減少する見込みです。

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引用元:CBS Sports

前回も今回もMLB側は問題ないという立場のようですから、不服を受けて4球団に対し何らかの指導を行う可能性は低いと考えられます。