レイズからDFAされパイレーツに移籍となったコーリー・ディッカーソン。
前半戦は好調だったためにオールスターにも出場しましたが、シーズンが進むにつれて成績を落としていました。
選手の打撃力を示す指標であるwRC+(平均は100)の月ごとの成績は次の通り。見事に右肩下がりになっています。
I don't know what opposing teams figured out about Corey Dickerson as the season went on, but his "All-Star" season sure had a trend to it.
— Mike Petriello (@mike_petriello) 2018年2月20日
He's a good talented hitter, I'm just not sure what happened here. pic.twitter.com/YXYpNzUNcO
前半戦の85試合は.312/.355/.548、17本塁打だったのに対し、後半戦の65試合は.241/.282/.408、10本塁打でした。
前半の好成績はBABIP.374に支えられてのもので実力以上の結果が出ていたと考えられますが、後半の成績は不調だった2016年よりもさらに悪い数字です。
この成績低下の原因が、Fangraphsの「Pirates Acquire Corey Dickerson, Who Has a Flaw to Iron Out」の記事で分析されていました。
結論から言うと、弱点であるフォーシームをより多く投げられるようになったことが成績が低下した原因と考えられます。
記事から引用したグラフです。
青が打撃成績を示すwOBA、赤が投手が投げたフォーシームの割合です。
2017年8月ごろからフォーシームの割合が急上昇し、それに伴いwOBAが急降下しています。
昨年のディッカーソンはフォーシームに対して172回空振りをしており、これは次に多いマイク・ズニーノの133回を大きく上回っているということです。
Fangraphsのデータでは、ディッカーソンはフォーシームに対して通算で打率.229、OPS.740という成績になっており、シンカーに対して打率.355、OPS.994を記録しているのとは対照的です。
こちらはアンドリュー・キャッシュナーがフォーシームでディッカーソンを空振り三振に取ったシーン。
新天地パイレーツでの活躍は、苦手のフォーシームに対応できるかどうかにかかってきそうです。
Photo: Keith Allison