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ロイヤルズからFAのエリック・ホズマーがパドレスとの契約に合意したとThe San Diego Union-Tribuneが報じました。

8年総額1億4400万ドルです。契約金500万ドル、最初の5年が2000万ドル、最後の3年が1300万ドルで、5年目終了後にオプトアプト(契約破棄)できる条項がついています。

トレード拒否権は最初の3年間は全球団、その後の2年は一部の球団になるようです。6年目以降は、メジャーで10年、同じ球団で5年プレーした選手に与えられる全球団へのトレード拒否権となります。

現在28歳のホズマーは昨年162試合に出場して.318/.385/.498、25本塁打、6盗塁というキャリアハイの成績。守備はDRS-7、UZR-0.3で2年連続マイナスです。

パドレスは再建中で若い選手が多く、トッププロスペクトのルイス・ウリアスやフェルナンド・タティスJr.も上がってくるため、ホズマーにはクラブハウスのリーダーとしての役割を期待しての契約だと考えられます。

また、ホズマーの加入によって、ここ2年は一塁に固定されていたウィル・マイヤーズが外野に戻ることになります。

ホズマーはロイヤルズからのクオリファイング・オファーを拒否していますので、パドレスは上から3番目のドラフト指名権を失い、ロイヤルズには1巡目の後の指名権が与えられます。

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スタットキャストによると、ホズマーの2017年の平均打球速度は89.5マイルで、400打席以上の選手94人中17位と良い数字が出ています。しかし、ゴロ率が通算で53.4%と高いため長打につながっていません。

また、隔年でしか好成績を残せていないのが、これまでのホズマーのキャリアの特徴です。これはwOBAとWARの推移です。

長打力や出塁率が武器ではないホズマーにとって、打撃で貢献できるかはゴロが野手の間を抜けて高打率を残せるか次第という側面が大きくなるため、成績の振り幅が大きくなっていると思われます。

一塁手としてはパワーが物足りず、成績も安定していないので、8年1億4400万ドルの契約に値する選手だとは思いません。

ただし、ホズマーはまだ28歳と若く、ここ3年は少なくとも158試合に出場しており耐久性でも優れています。

5年でオプトアウトすると仮定すれば、32歳のシーズンまでの契約となります。5年1億500万ドル、年平均2100万ドルは高いと思いますが、30代後半まで突入する大型契約と比べるとリスクは小さいかなと思います。

まずは、隔年の法則にあてはめると成績を落とすことになる今年、どれぐらいの成績を残すか注目して見たいと思います。

Photo: Keith Allison