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ジャイアンツがドジャースからFAのトニー・ワトソンと複数年契約で合意した模様です。


今年33歳になる左腕のワトソンは、昨年パイレーツとドジャースで合計71試合に登板し、防御率3.38、7.2K/9、2.7BB/9、1.2HR/9という成績。パイレーツでは、2016年のトレードデッドラインでマーク・メランソンがトレードされて以降、25セーブをマークしています。

FireShot Capture 049 - Tony Watson » Statis
引用元:Fangraphs

ワトソンはキャリアを通じて常に防御率がFIPよりも良い数字を記録しています(通算でFIP3.60に対し、防御率2.68)。残塁率も安定して高く通算で81.9%となっており、これは集中力とか投球術が優れているということなのかもしれません。

防御率は2014年、2015年に1点台だったのが、2016年、2017年は3点台に悪化しています。これはHR/FBが2016年14.1%、2017年15.0%と高くなっているためです。

球速は平均93マイル以上をキープし、ゴロ率、空振り率などもほとんど変わっていません。被本塁打の増加は、飛びやすいとされるボールやフライボールレボリューションのよる打者の意識の変化がそのまま結果に表れているのではないでしょうか。

内容はトップクラスのリリーフ投手とまでは言えないかもしれませんが、故障もなくタフですし、無難に仕事をこなしてくれそうです。

ジャイアンツのブルペンは、クローザーにはパイレーツ時代に一緒だったメランソンがいるので、再び彼につなぐセットアッパーとして起用されるでしょう。左腕ではウィル・スミスがいますが、昨年3月にトミー・ジョン手術を受けており開幕からしばらくはいません。

ジャイアンツはぜいたく税の基準以下に抑えることを目標にしていましたが、ワトソンとの契約前ですでにギリギリまで迫っていたので、これで基準を超えることが確実となったはずです。

ただし、ジョン・ヘイマンは自身の記事で「依然としてジャイアンツが基準以下にとどまるチャンスがあるように工夫をしたと考えられる」と書いています。他の選手をトレードに出す以外に方法はないと思うんですがどうなんでしょうか。

契約内容などが分かれば、また更新します。

Photo: Patrick Reddick