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契約が決まらないフリーエージェントの選手たちのために選手会が手配したキャンプが始まりました。現時点で30人ほどの選手が参加しているようです。

キャンプが始まる前から報道陣がキャンプ地に入り取材することは許可されないと明らかになっていましたが、球団関係者も立ち入ることができないようです。

「球団幹部『GMの特別アシスタントがワークアウトの場所から立ち去るよう求められ、付き添われて外に出された。調子のよい選手を見極めるためにスカウトがワークアウトを見ることを選手が望んでいないとは信じられない』」

「トレーニングの様子は公開されない。特定の選手に興味を持っている場合は、プライベートなワークアウトを用意することができる。ある選手曰く『未契約の選手のためのスプリングトレーニングはトライアウトのキャンプではない』」

「数十年にわたって、未契約の選手が仕事を探しているときには、球団の関心を呼ぶために代理人がリポーターに情報を提供してきた。その長い歴史を考慮すると、ワークアウトからメディアを締め出すという判断は直感に反する。とても奇妙だ」


このように批判的な意見が多いですが、中には理解を示す人もいます。

「スカウトが自分の仕事をしたいのは理解する。しかし、もし自分が選手の1人だったら、球団関係者にはいてほしくない。選手たちはシーズンに向けて状態を上げている最中であって、トライアウトを開いているわけではない」

NBCスポーツのクレイグ・カルカテッラは自身の記事の中で、メディアの取材を許可しないことについて理解を示しています。

その理由は、ストライキが行われた1995年に今回と同じようなキャンプが開かれた時の報道が、”仕事がもらえずキャリアが終わりに近づいている選手たち”という絶望的で悲劇的な調子のものが多かったため、選手会はキャンプに参加する選手たちをそのような報道の対象にしたくないだろうということです。

また、球団関係者も締め出されていることについても別の記事で取り上げ、「フリーエージェントのキャンプは、選手会の代表が言及した通りトライアウトではない。もし球団が選手のワークアウトを見たいなら、喜んでトライアウトの準備が整えられる。トライアウトに臨む選手は集中し準備が整っていて、球団関係者が見ているということを十分に認識している。仕事を探すフリーエージェントの選手が開かれたショーケースを開くというのは常にそういうことだ」とし、こちらも理解を示しています。


どちら側の言い分もそれぞれ理解はできるので、どっちが絶対に正しいとは言えないでしょう。ただ、理解できないという意見の方が多いように見受けられるので、選手会の評判という意味ではまたマイナスの要素が増えたという気がします。

Photo: Cristine Maybourne