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ドジャースとブレーブスが非常に興味深い大型トレードを成立させました。

ドジャース獲得
マット・ケンプ(2年4300万ドル)

ブレーブス獲得
エイドリアン・ゴンザレス(1年2150万ドル)
スコット・カズミア(1年1600万ドル)
ブランドン・マッカーシー(1年1000万ドル)
チャーリー・カルバーソン
450万ドル

今回のトレードは両チームの不良債権をうまく処理するためのトレードです。ブレーブスはトレード直後にゴンザレスをDFAしています。また、ドジャースもケンプをトレードに出すか、トレード相手が見つかれなければリリースする見込みだということです。

ケンプは残り2年4300万ドル、ブレーブスが獲得したベテラン3選手は合計で残り4750万ドルなので、その差額の450万ドルをドジャースがブレーブスに送り、釣り合いを取ったということになります。

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ここからはこのトレードによる両チームのメリットの説明です。

ドジャースは2018年の1年間で3選手に4750万ドルを払わなければなりませんでしたが、ケンプと交換することで2年に分散させることができました。これにより、2018年のぜいたく税の計算上の年俸総額を1億7500万ドル程度まで圧縮することができ、ぜいたく税の基準である1億9700万ドルを下回ることができました。

ぜいたく税を超過したチームは1年目は20%、2年連続なら30%、3年以上連続なら50%のぜいたく税を払うことになっています。ドジャースは現在5年連続で基準を超過しており、50%のぜいたく税を払っている状態です。2018年に基準を下回れば税率をリセットすることができ、2019年に超過しても20%で済むことになります。

2018年のオフにはクレイトン・カーショーが契約破棄してFAになれる条項があり、ブライス・ハーパーやマニー・マチャドを筆頭に多くの大物選手たちもFAになる予定です。一度税率をリセットすることにより、来年のオフに大金を払う準備を整えた格好です。


ブレーブスは2018年の負担が増しましたが、1年早くケンプの不良債権から解放されます。2019年のケンプの年俸がなくなったことで、より戦力が整っているであろう来年のオフに自由に使えるお金が増えました。また、メジャー全体でも屈指のトッププロスペクトであるロナルド・アクーニャのポジションを空けることもできました。

マッカーシー、カズミアともに故障が多いベテランですが、マッカーシーはローテーションの1人としてそれなりのピッチングが期待できます。カズミアは故障で今年まったく投げられなかったので、来年も投げられるかどうかは不透明です。

カルバーソンは若い選手ばかりのブレーブスの内野をバックアップするユーティリティ・プレイヤーとして有用です。

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アマチュア選手との契約のおける不正でジョン・コッポレラ元GMが辞任したブレーブスは、11月にアレックス・アンソポロスが新GMに就任したばかり。それまでアンソポロスはドジャースのフロントオフィスにいたので、今回のように両チームにとってメリットのあるトレードの枠組みを話し合うのが容易だったのでしょう。

ドジャースは再びぜいたく税の基準を超過するような高年俸の選手と契約することは考えられないので、ダルビッシュとの再契約もなくなったと言ってよさそうです。

こんな方法もあるのかと思わされるクリエイティブでおもしろいトレードでした。

Photo by Malingering