MLB公式サイトは、トラックマン(レーダーで打球や投球の動きを測定するシステム)で測定した2017年の大谷翔平のデータを入手したということで、そのデータを用いてメジャーの選手と比較し大谷の能力を分析しています。(「2 for the Sho! Analytics: Ohtani arm, bat elite」)


投手

2017年の大谷の最高球速は101.6マイル(約163.5キロ)で、速球の平均球速は97.5マイル(約156.9キロ)でした。

メジャーでスタットキャストが全球場に導入された2015年以降で、2017年の大谷の最速を超える102マイルを投げたことがあるのはわずか12人。そのうち80%がアロルディス・チャップマンだということです。先発投手が102マイルを記録したのは3年でたったの4回だけ。投げたのはネイサン・イバルディ(元ヤンキース、現レイズ)とノア・シンダーガード(メッツ)の2人でした。

平均球速97.5マイルは、先発投手ではシンダーガードに次ぐ速さで、ルイス・セベリーノ(ヤンキース)と並び2位タイです。

スピンレートを見ると、大谷のフォーシームは平均2301rpmでした。メジャー平均は2255rpmで、最高が2590rpm、最低が1821rpm(参考)。一般的にスピンが多いほど浮き上がるようなフォーシームになり、空振りや内野フライが多くなります。大谷のフォーシームは平均をわずかに上回るレベルで、空振りを多く取れるボールではないと言えます。ただし、平均球速でも同じだったセベリーノのフォーシームも平均2301rpmで大谷と全く同じだそうです。

セベリーノは今季31試合に先発し、14勝6敗、防御率2.98、奪三振率10.7、与四球率2.4の好成績を残しました。速球で141個の三振を奪っており、サイ・ヤング賞投票でも3位に入っています。大谷は制球の面で不安がある上、ボール、マウンド、登板間隔など初めての環境に適応しなければなりませんから、すぐにセベリーノと同等の成績を残せるとは思いません。ただし、平均的なスピンレートでもセベリーノのような成績を残せるというのは明るい材料だと思います。

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引用元:MLB.com


打者

記事ではフライとライナーの打球速度についてメジャーの選手と比較しています。

2017年に大谷が打った31本のフライの平均速度は94.3マイル(約151.8キロ)、最高で110.7マイル(約178.2キロ)でした。メジャー全体の平均速度は91.2マイルで、大谷の平均速度は上位13%に相当する数字だということです。メジャーで大谷と同等の打球速度を記録している選手には、フレディ・フリーマン、ヨエニス・セスペデス、ジョク・ピーダーソンなどがいます。

次にライナーを見ると、2017年の30本のライナーの平均速度は96.6マイル、最高速度は111.1マイルでした。メジャー全体の平均速度92.9マイルを大きく上回っています。ジョーイ・ギャロ、J.D.マルティネス、アンソニー・リゾなどと同等の数字で、上位9%に相当します。

打球速度はメジャーでもトップクラスということが明らかになりましたが、大谷は日本で27%の割合で三振を喫しており、これを相殺できるほどのパワーかどうかは分からないとしています。


投球・打球の速度という点では、メジャーでもトップクラスだということが改めて分かりました。メジャー挑戦を表明した記者会見で大谷は、自分はまだまだ不完全な選手だと思っていると発言しています。この素晴らしい能力を活かしてメジャーの舞台で二刀流を実現してほしいと思いますし、そのためにも長い目で見てサポートしてくれる球団に入れるよう願っています。