アスレチックスのブルース・マックスウェルが現地23日のレンジャーズ戦の試合前、国歌斉唱で起立せずにひざまずき、トランプ大統領の発言に抗議の意を示しました。


もともとはNFLのコリン・キャパニックという選手が、昨年から国歌斉唱の際に起立を拒否し、警察による人種差別に対する抗議を表明しているのがきっかけ。

これに対し、トランプ大統領が現地22日の演説で、そんな選手はクビにしろという趣旨の発言をしました。
【9月23日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は22日、試合前の国歌演奏で抗議する米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の選手について、汚い言葉を使いながら強く非難し、起立を拒否したり、拳を突き上げたりする行為に及んだプレーヤーは「クビ」にするよう各チームオーナーに要求した。

トランプ大統領は「われわれの国旗を侮辱した選手に対し、NFLのオーナーたちが『フィールドから今すぐ出て行け、くそ野郎。クビだ、お前はクビだ!』と言うのを見たくないか」と発言。

警察による人種差別や暴挙に対する抗議として、QBコリン・キャパニック(Colin Kaepernick)が起立拒否したことを皮切りに、NFLでは黒人選手を中心に昨年から抵抗運動が続いている。

マックスウェルの行動はこのトランプの発言に抗議するためのもので、MLBの選手では初めて起立拒否した選手となりました。

マックスウェルはアフリカ系アメリカ人で、父親は陸軍の軍人。愛国心の強い家庭で育ったようです。

所属するアスレチックスは、ツイッターで「選手の憲法上の権利や表現の自由を尊重し支持する」とのコメントを発表しました。

マックスウェルの代理人は「ブルースは私やチームメイトに、これは愛国心の欠如や他人に対する憎しみではなく、人種や宗教に関わらない全ての人の平等を考えてのことだと伝えた」と話しました。


「マックスウェルは26歳でまだメジャーでプレーして1年余りだ。失うものは多い。それでもひざまずいた。信念を持っており、勇敢だ」