現在ワイルドカード圏内におりポストシーズン進出の可能性も高いロッキーズが、穴となっていた捕手のポジションをトレードで補強しました。

レンジャーズからダルビッシュの女房役ジョナサン・ルクロイを獲得。見返りは、後日指名選手となっています。


ジョナサン・ルクロイといえば、かつては打撃も守備も素晴らしいメジャーでも屈指の捕手でしたが、今年は急激に衰え、かつての姿は見る影もありません。

31歳のルクロイは今季77試合に出場し、.242/.297/.338、4本塁打の打撃成績。

昨年はブルワーズとレンジャーズで.292/.355/.500、24本塁打、キャリア通算でも.280/.339/.433の成績を残しているルクロイはどこに行ってしまったのでしょうか。

守備でも、際どいコースの投球をストライクに見せる「フレーミング」の能力はルクロイの強みでしたが、今季はメジャーワーストにまで数字が悪化しています。

打撃、守備の両面にわたってこれほど急激に成績が低下するとはだれも予想しなかったでしょう。

しかし、トニー・ウォルターズが正捕手を務めるロッキーズにとっては、今のルクロイでも多少のアップグレードになりますし、環境の変化による復活を期待するという意味で悪くないギャンブルです。

そのコストが後日指名選手で済んだことを考えるとなおさらです。


レンジャーズにとっては、この想定外の衰えは大きなダメージでした。

ちょうど1年前には、ルクロイとジェレミー・ジェフレスを獲得するために、トップ・プロスペクトのルイス・ブリンソンやルイス・オルティーズ、ライアン・コーデルを手離す必要がありました。しかし、今では後日指名選手だけです。

ルクロイの代わりはロビンソン・チリノスがマスクをかぶります。故障が多いこと以外はむしろアップグレードになるでしょう。

今後のレンジャーズはもちろんダルビッシュをトレードに出すかが最大の注目点です。