オークランド・アスレチックスのキャッチャー、スティーブン・ボートがDFAされました。

成績の低迷と、若手への移行が理由です。

ボートは現在32歳で、2013年にレイズからアスレチックスへ移籍しレギュラーに定着した遅咲きの選手。2015年、2016年にはオールスターに出場しました。

昨年の後半から打撃成績が低下し、今年も54試合に出場して、打率.217、4HR。守備でも、41回中2回しか盗塁を刺せず、エラーも6つ記録するなど精彩を欠いていました。

しかし、ボートはその野球に対する姿勢や人柄から、チームメイトやファン、メディアからも愛され、誰もが認めるアスレチックスのチームリーダーでした。


ボートは自身のツイッターに、家族の写真とメッセージを投稿。自身や家族にとってオークランドでの経験がどれだけ大きなものだったか、そしてサポートしてくれた人たちへの感謝の気持ちを表しました。

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ファンからはもちろん、チームメイトや記者からもさまざまなメッセージがツイッター上に寄せられました。

ジョシュ・レディック。

「I believe in Stephen Vogt!」はボートを応援するときの掛け声で、本拠地のライトスタンドからは太鼓のリズムに合わせて大合唱が巻き起こります。その様子がこちら。




ショーン・ドゥリトル。

ボートの代わりにマスクをかぶる機会が増えるブルース・マックスウェル。
「あなたのおかげで成長できた。がっかりさせないプレーをするよ」とコメントしています。


「野球は残酷なビジネスでもある。ボートはこのスポーツを愛している理由のひとつだ。理解できるとしても、彼がいなくなるのはつらい」

「ボートは取材した中でも最高の選手の一人だ。彼ほどチーム、チームメイト、ファンや周りのすべての人を気にかけている選手はいない。アスレチックスは彼が必要だし、いなくてさみしく思うだろう」

「メルビン監督は、将来の監督候補について聞かれたときはいつだって『ボートだ』と答える、と話した」


また、フォーストGMとメルビン監督は、ボートのこれまでのチームに対する貢献を考え、最後となる試合の前に、DFAする予定だということをあらかじめ伝えていたそうです。



毎日のようにだれかがDFAされたというニュースは聞きますが、これほどの大きな反応が上がることはめったにありません。そのどれもがボートを賞賛する声しかないことから、彼がどれだけ周りに愛された選手だったかがわかります。

数字上の成績だけでなくチームリーダーとしての素質で、優勝争いをするチームの中で欲しがるところがあるかもしれません。次にどのチームでプレーするかわかりませんが、応援したいと思います。


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おまけ。

NBAのレフェリーのモノマネが持ちネタのボート。芸達者な愛されキャラでもあります。



これをモデルにボブルヘッド人形まで作られました。